現役エンジニアと駆け出しエンジニアの遭遇についてちょっと語る
昨夜、PHPerKaigiのプレイベントとして、現役PHPエンジニアが語る、プログラミングを仕事にするということ - connpassというイベントがあった。
そのイベントの宣伝ブログやイベント自体にちょっと突っ込んだりしていたのだが、
長いから途中までしか読んでないけど、駆け出しエンジニアとか、ベテランエンジニアしかいないようなコミュニティに引き込もってなければいくらでも見つかると思うんだけど。ここの定義だとエンジニアとして働き始めた人はカウントしないみたいなんでその分は難しいだろうが。 https://t.co/qvgLbLggsz
— まがい (@xxmagai) 2021年2月27日
駆け出しエンジニアの定義が未経験者オンリーなのがずれを感じるんだけど、まあ黙って聞こう。 #phperkaigi
— まがい (@xxmagai) 2021年3月3日
まあ文句言ってるだけなのはよくないので、じゃあお前は駆け出しエンジニアはどういうものだと思っているの、みたいなことを語ってみる。
ちょっとぐだぐだ長いんで最初に言うことまとめると、
- 現役エンジニアと駆け出しエンジニアの遭遇機会はたくさんあるよ。
- 会いたかったら会えばいいし、駆け出しエンジニア側が会いたいと思ってくれても会えるし、そんな特別なことじゃないと思うよ。
という感じ。
で語ってる人間について一応書いておくと、10年くらいフリーランスでやってるWebエンジニア。ほぼほぼ一人で仕事していて、人間関係は薄く、ひきこもり気味。
でも駆け出しエンジニアはすごい見かける。
(個人的な)駆け出しエンジニアの定義
まず未経験者だけを駆け出しエンジニアと定義しているのが実感とぜんぜん合わないという気がしていて、では俺はどう定義しているのかというと、
- 広義には、未経験~3年目くらいのエンジニア。
- 狭義には、最初から職業エンジニアを目指していて、趣味のプログラミング経験なしで入ってくるエンジニア。
今回は狭義の方の話。子供のころからプログラミングやってましたとか、高校・大学で関連するコンピュータサイエンスやら数学やらをがっつり学んでました、実践してました、みたいなのは昨今言われている駆け出しエンジニアとはちょっと違うと思う。
駆け出しエンジニアはTwitterでしか見かけないわけじゃない
未経験者だけに限定した場合は、仕事で出会うのは確かにちょっと難しいかもしれない。が、限定しなければ、割と普通に見かける。
自分が今仕事してるクライアントの会社では、3、4人の駆け出しエンジニアがいた。うち半数は未経験から入社、半数は一応経験はあるものの、くらいな感じ。少なくとも半数は積極的に勉強しているようで、会社のSlackで勉強会に行くみたいな話をしていたり。半数はTwitterもやっているようだったが、#駆け出しエンジニア
をつけてツイートしている感じではなさそうだった。
あまりレベル高いところ、給料がいいところなんかだと競争率も高いだろうし、こういう駆け出しエンジニアっぽいのは少ないのかもしれない。
でもその辺がそうでもないところでは、未経験や経験浅くても、給料安めでも頑張ってくれるなら長い目で見ようかな、とい感じで駆け出しエンジニアを積極的に雇っていたりすることも少なくないんじゃないかと思う。
実際俺はそこの給料知らないし、採用に関わっているわけじゃないから想像だけど。
駆け出しエンジニアに会うのは簡単
仕事以外では、小さな(<100人)ネット上の同業者のコミュニティに入ったら、駆け出しがいっぱいいたということがあった。未経験で勉強している人、一応仕事を始めている人、どちらも少なからずいる感じ。
ここで出会ったうちの一人は、メンターを見つけるみたいなサイトでメンター探して勉強するとかしてた。コミュニティ自体でも勉強はできるし、こういうところほかにも多分ある。
小さな勉強会に行ったら、そこでも出会った。未経験者もOKとはなっていたものの、別に未経験者を対象にした勉強会ではなかったのだが、どうも半数近くは未経験者のようだった。
こういうところで出会う人たちの一部は現役エンジニアの話に興味があったり、聞きたいことがあったりするようだ。そこそこ長くやってるよと自己紹介すると、いろいろ話をしてくれたり、聞いてくれたりする。
ほかにもエージェントの主催する懇親会に行ったら、さすがに一応皆未経験ではないものの、割と経験の浅い、駆け出しといっても言い過ぎではないようなエンジニアがいたり。
この辺ではむしろ、現役エンジニアの方が少数派と感じるくらい。
とはいえ、大きなカンファレンスで会うのは確かに難しいかも
ということで、ここ数年本当にどこを見ても駆け出しエンジニアばかりと感じるのだが、逆に見かけないのが大きめのカンファレンスだ。
そういうところに来るのは俺より経験あるようなベテランか、経験は浅くても技術力は高いみたいな凄腕か、たまに学生がいたと思ったらそれでも俺より技術力ありそう、みたいなのばかりで、「駆け出しエンジニア」の定義にあてはまりそうなのなんて100人に1人いるかどうか。
去年のPHPカンファレンス、オンライン開催で無料だったこともあり駆け出しエンジニアの知り合い数人に勧めたけど、まあ割と直前に勧めたこともあったと思うけど、実際には終わった後にアーカイブを見てくれたという人が一人だけだった。オフラインでのイベントに比べて気後れしづらそうなオンライン開催ですらこんな感じ。
想像だけど、やっぱりレベル高いカンファレンスは敷居が高いんじゃないかと。あとそういうのは大体丸一日使って、その辺も大変そう。
ただそういう人たちも自主的に小さな勉強会に積極的に行ってたりするし、カンファレンスのスライド見たりアーカイブ動画見たりはする。
その辺考えると、単純に人は自分に向いていると思うコミュニティに参加してるんじゃないかと。もし駆け出しエンジニアに来て欲しいと思うなら、もっとそっち向けのコンテンツ用意するとかがいいんじゃないかな。
個人的には、この現状にはなんの問題もないと考えている
自分がプログラミング本格的に始めた15年前とかだと、なかなか初心者が気軽に入れるようなコミュニティなんてなかった。2chのプログラマ板が「入りやすい」と感じるような世界観。
その頃と比べると、初心者向けのコミュニティも、コンテンツも、絶対増えてると思うし、ベテランと話してみたい要求もあるだろうけど、そうじゃなくて同レベルの人たちとやっていきたいって要求の方がきっと多いだろうし、別に現役エンジニアが駆け出しエンジニアを気にかける必要はないと思う。
とはいえ話してみたいなら話してみたいで、駆け出しエンジニアにつながる方法はいくらでもあると思うよ、という話。